公園前もり眼科
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コンタクトレンズの基礎知識

角膜(くろ目)には血管がないため、外界から涙の中に溶けた酸素を取り込んでいます。コンタクトレンズは角膜に直接のせるので、着けていないときに比べて酸素が届きにくくなります。まず目にあったレンズを選び、瞬きとともにレンズがほどよく動いてレンズの下の涙が交換される必要があります。また現在のコンタクトレンズのほとんどは酸素を通す素材になっています(どれだけ酸素を通すかは製品によって違います)。

コンタクトレンズにはハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズがあります。その長所・短所についてみていきましょう。

《ハードコンタクトレンズ
長所1:安全性が高い(眼合併症年間発生率5.6%)

角膜(くろ目 )に傷がつくと痛みを感じやすく、早期に気づくため重篤になりにくい。
長所2:酸素供給が良い
1回の瞬きで15〜20%の涙が交換される。
長所3:角膜乱視の矯正に優れている
特に円錐角膜(えんすいかくまく)や 外傷後の乱視にはハードレンズが良い。
長所4:ケアが簡単

短所:異物感を感じやすい

これは短所でもあり、長所でもある。異常があるときに痛みを感じやすく、早く気づける。

《ソフトコンタクトレンズ
長所1:装用感が良い
長所2:スポーツに向いている

短所1:レンズに水分をふくむため乾燥感を感じやすい
短所2:酸素供給はレンズ素材に左右される

1回の瞬きによる涙の交換率はハードレンズより少なく0.9〜 1.1%である。そのため酸素供給はレンズの酸素透過性の違いに左右される。

ソフトレンズには1日使い捨て・2週間交換・従来型などがあります。 新しいタイプとしてシリコンハイドロゲルレンズがあります。
<1日使い捨てソフトコンタクトレンズ>
長所:安全性が高い(眼合併症年間発生率3.3%)
短所:年間コストが高い(約7〜8万円)


<2週間交換ソフトコンタクトレンズ
>
長所:年間コストが1日使 い捨てより安くなる(約3万5千〜4万円)
短所:ケア(洗浄・消毒)をきちんとする必要がある

不完全なケアは感染症やアレルギー性結膜炎をおこす要因になる。

<シリコーンハイドロゲルソフトコンタクトレンズ>(新素材)
長所:他のソフトレンズより酸素を多く通す
現在(2006年9月)発売されているのは5製品あるが、1日使い捨てソフトレンズの約3〜5倍多く酸素を通す素材である。
短所:レンズが今までのソフトレンズより硬いため異物感を感じることがある

<従来型ソフトレンズ>(約1年〜1年半が寿命)
長所:年間コストは2週間交換ソフトレンズより安い
短所:洗浄・消毒に加え蛋白除去をする必要がある


以上のようにコンタクトレンズはそれぞれに特徴があります。眼科専門医に相談して自分にあったレンズを処方してもらって下さい。

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