公園前もり眼科
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■怖い!糖尿病網膜症-症状がなくても進行していることがあります

生活習慣病である糖尿病は、近年増加が著しい病気です。いまや患者は低年齢層でも増えています。
糖尿病には喉が渇く、多尿などの症状がありますが、血糖が多少高い場合には自覚症状がほとんどありません。しかし合併症は確実に発症・進行しているのです。糖尿病の三大合併症は、腎臓、神経、そして眼にあらわれます。眼合併症には網膜症のほかに白内障、角膜症などもありますが、ここでは一番多い糖尿病網膜症についてお話しましょう。
現在、成人の失明原因のトップが糖尿病網膜症です。糖尿病が自覚症状の少ない病気であることは前述したとおりですが、糖尿病網膜症もまた症状があらわれにくいのです。視力低下を自覚して眼底検査をすると、かなり進んだ糖尿病網膜症で治療を尽くしても失明にいたる場合が少なくないのです。糖尿病網膜症がどのように進行するかというと、1)非増殖網膜症(単純網膜症)、2)増殖前網膜症、3)増殖網膜症と進行していきます。人間の眼はカメラに似ていて、網膜はカメラのフィルムにあたります。網膜には細かい血管(毛細血管)が密集してます。血糖値が高い状態が続くと血流が悪くなります。1)では血流が悪くなり毛細血管にこぶができたり、血管から血液がしみ出して出血がおこったりします。2)ではさらに悪くなり毛細血管の血流が途絶える、その為に網膜が腫れるということがおこります。3)になると血流が途絶えたところに、破れやすい新しい血管(新生血管)が伸びてきて、そこからの出血は網膜だけでなく硝子体(眼球の中央)にもおよび、急な視力低下をひきおこします。さらに進行すると網膜剥離もおこります。
糖尿病網膜症を調べるには、目薬でひとみを大きくひろげて眼底検査を行う必要があります。検査のあと5〜6時間は見えにくくなります。お車は運転しないで眼科受診してください。また定期的に健康診断をうけていない方は、内科で糖尿病の検査を受けられることをお勧めします。

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